まるまるこふこふ

数々の次元が崩壊し、全ての生命が塵と化すのを見てきた。私ほどの闇の心の持ち主でも、そこには何の喜びも無かった。

推しのために英語勉強したら英検1級に合格した


※ 画像は Hololive 公式サイトからお借りしました。

Gawr Gura ちゃんかわいいですよね。

Gawr Gura ちゃんは Hololive の VTuber の一人です。英語圏向けのVTuberグループ Hololive EN に所属していて、英語でゲームを実況したりしています。

デビュー当初からずっと追っています。しかし残念なことは、英語を喋るので、何を言ってるのか聞き取れないことです。

英語の勉強に取り組み始めたきっかけは「Gawr Gura ちゃんの言うことを理解したいから」でした。

学習開始時の英語力

これまで英語は学生時代の受験のタイミングでしか、取り組んだことはありませんでした。また決して得意だったというわけではありませんでした。

確か就職活動時にTOEICを受けたことがあります。ちょこっと過去問対策をした上で受験して、たしかスコア545点程度で、これだと履歴書には書けないなぁ…と思った記憶があります。

目標

英語学習のゴールとして、英検1級を目指すことにしました。

資格をゴールにする場合、社会人はTOEICを受験する人が一般的に多いと思います。転職でも役立ちやすいそうです。しかし私は特に転職などは考えてなかったことと、そもそもの動機がキャリアとは全然関係なかったので、適当な資格試験をゴールとすることにしました。

TOEICはビジネスがメインなので、試験自体があまり楽しくないというのがあります。知らない会社の会議アジェンダがどうとか、メールで何が書かれているかとかを読んだり聞くことになります。ぶっちゃけあまり興味が持てないし、それを試験時間中に何時間も集中力を持って取り組むのは難しいと思いました。

英検はアカデミック向けの試験なので、リーディングの題材も学問的なものが多く、試験自体を知的好奇心を持って取り組めると思ったので、英検を受けることにしました。例えばペルーがリン鉱石資源を利用して経済成長した話や、犯罪捜査に科学的手法が導入される歴史が、過去問では登場したのですが、これらは単純に読み物としても面白かったです。

また自分の性格上、1番良いのを取らないと気が済まないだろうな..と思ったので、無謀にも英検一級をいきなり目指すことにしました。このときは、Gaur Gura ちゃんの動画を理解できる以外に、洋書も読めるようになったらいいなとか思ってました。

補足すると Hololive EN の VTuber の動画を見る分には英検一級まで必要はありません。英検一級はやりすぎなのですが、それに私が気づくのはもっと先の話となります。。。

実際の学習内容

単語

まず単語を強化することにしました。単語を完璧にすれば、読み聞きができるようにもなるんじゃないかと思ったからです。英検一級のパス単を購入して暗記を始めました。

ほぼ知らない単語が2400単語も掲載されており、 4ヶ月ほどかけて1周しました。その後何周もしています。

詰め込み勉強をするのが久しぶりだったので、学習の習慣をつけることに苦労しました。

最初は毎日30分、英単語100個を覚えようとしました。しかし当然1日に100個も覚えられるわけがなく、95個くらい忘れたので、2周目3周目と繰り返すことで、徐々に覚えていきました。その中でだんだん学習の習慣がついてきて、勉強時間も増えていきました。

最初は1日30分の学習でも苦痛でした。今までやる気でしか物事に取り組んだことがなかったため、毎日何かを継続して取り組むことが苦手でした。また学習方法も暗記がメインとなるため、これも今まであまり取り組んだことがなく、苦手でした。

習慣化する訓練、興味ないことを継続する訓練だと思って、続けていました。

英検1級の単語は難しすぎるため、ほぼ現実世界では使われないと言われることがありますが、新聞や、洋書でも使われてます。 この時期に並行してTimes紙を購読してましたが、覚えた単語が使われていることもあり、だんだん内容が理解できるようになってきて、成長感を覚えることができました。

英文解釈

もともと英文法は理解しており、受験勉強でよく使われる参考書の Forest の内容は一通り理解できてました。しかし単語と文法を理解できていれば英語の文章は読めるはずだと思ったのですがうまく読めませんでした。英文解釈という、単語と文法を使ってどのようにして読むかという能力の訓練が必要だったです。このため英文解釈教室という本を買って読みました。

英文を一つ一つ、どういった読み方をしていくのか、解釈するときにどういった案があるのか、といった「文章の解釈の仕方」を実際の文章を使いながら解説してくれます。

個人レッスン

たまたま縁があり Twitter を通じて、英語に詳しい方に英語の読解を教えて頂けることになりました。

半年ほどの間、週1回 Economist や Newsweek といった雑誌の記事を3つ課題を出してもらい、それを予習して、授業の中で解説してもらいました。

どうしてもわからなかった文章について、文章の構造がどうなっているかを質問したり、文章の前提となる背景知識を補完してもらうことで、より英語の文章が読めるようになりました。

この辺りで英検1級の過去問のリーディングでは8割取れるようになりました。

リスニング

リスニングは Youtube 動画を見ることで鍛えました。

Language Reactor という Chrome Extension を導入すると YoutubeNetflix を使ったリスニングをより便利に行うことができます。

chrome.google.com

Language Reactor を入れると、字幕を動画上に表示することができます。 また,ブラウザ画面右側のセリフの一覧から特定のセリフを選択して該当シーンに飛ぶこともできます。同じセリフをクリックして繰り返し聞くこともできます。

こうしたツールを使って Youtube の動画を、1文章ごとに聞き取れるまで繰り返し再生してリスニングを鍛えていました。

よく見ていた Youtube 動画は以下です。

www.youtube.com

また息抜きに Hololive EN の動画や Gawr Gura ちゃんの動画も見ました。 Hololive EN の動画には、大抵の場合 AIによる自動字幕がついており、そこそこ精度が高いです。

www.youtube.com

Gawr Gura ちゃんのオススメ動画。ファンからの質問に Gawr Gura ちゃんが答えるという形式なので、動画に占める英語で喋ってる量が多い。

ライティング

そこまでモチベーションがなかったので、ライティングは英検一級対策しかしていません。

上記のような本で、英語のアカデミック・ライティングの方法を学び、英検一級の過去問をやりながら身につけていました。

idiy.biz

独学で英語を書いているだけだと、ネイティブにとって不自然な英語になりがちなので、上記のような添削サービスで、書いた英語は添削してもらっていました。おおよそ30本を英検一級の過去問を添削してもらった記憶があります。

スピーキング

スピーキングもモチベーションがなかったので、英検一級対策しかしていません。

試験対策は上記の本でやりました。

また二次試験のスピーキングテストには一度不合格になっているのですが、その時からDMM英会話を始めました。1日30分喋ることをしばらく継続していました。

しかし1日30分だけのレッスンだと、英語と日本語の切り替えに苦労しました。日中の仕事で日本語を喋るうちに、英語で喋る感覚を忘れてしまって、頭を英語に切り替えてるだけでレッスンが終わってしまうんですよね。

スピーキング力の頭打ちを感じていたので、試しに1度週末に、英語で3時間ほど喋る機会を作ってみました。オンライン英会話のネイティブキャンプは1日に何回でも受けられたため。休日に5回ほどレッスンを受けると英語と日本語の切り替えが用意になりました。英語と日本語の切り替えの難しさに苦しんでいたので、プラトーを乗り越えた感覚がありました。おすすめです。

結果

無事、英検一級に合格することができました。英検一級の合格を目指してから、おおよそ1年半ほどかかったことになります。

合格時の英語レベル

Test Your Vocabulary というサイトで、語彙力を簡易的に測ることができます。試しに先程やってみたところ、語彙が 19800 words ほどありました。

日本人が高校卒業程度だと 3000 words 程度、非ネイティブで英語話者が 10000 words 程度なので、それより多いことになります。ちなみにネイティブは 30000 words ほどです。

ここまで語彙力があると、大抵の場面では単語がわからなくて困ることはありません。ただ Economist という雑誌を読んでるときは、まだまだ知らない単語がたくさんでてきます。

ここ最近は、息抜きや暇つぶしとして、Twitterアメリカのトレンドタグを見たり Economist のような雑誌を読んだりしています。最近では tcrf.net というゲームの未使用データ解析サイトが面白かったです。ポケモン金銀の項目が面白いです。

一方で、英検1級に合格しましたが、別にネイティブのように英会話ができるわけでも、読み書きがスラスラできるようになったわけでもありません。リスニングは未だに字幕がないと全部はわかりません。

英検1級というのは、ネイティブレベルを表すのではなく、第二言語話者としてそこそこくらいのモノなのだなと思いました。

そもそもネイティブのようになりたいわけではなく、Gawr Gura ちゃんの言ってることを理解したかっただけなので、英検一級に合格後は学習には時間を割かず、読みたい本を英語で読んだり、Gawr Gura ちゃんの動画を見返したりしています。日常に英語が当たり前のように組み込まれている現状に結構満足していたりします。

以上、お読みいただきありがとうございました。

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2022/04/27 追記

学習方法について以下の記事に詳細を書きました。

sairoutine.hatenablog.com